海外在住、海外旅行好きの方必見!海外での入院、手術の請求方法は?

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グローバル企業に勤務するサラリーマンにとって、海外赴任は将来のステップアップに必要不可欠なものかもしれません。イスラム国など紛争地域を除いて、通常は海外赴任になっても生命保険契約は有効に継続します。保険会社からの各種ご案内は日本国内に限定されているため、海外赴任される前に、”海外渡航届”を提出するよう依頼しています。なお、一時的な旅行の場合は、海外渡航届の提出は必要ありません。

さて、海外で入院したり手術を受けた場合も、”基本的には”日本国内同様にお支払いの対象となります。なぜ”基本的には”と注釈をつけたかといいますと、保険会社は海外で治療を受けた病院が、”日本国内の病院・診療所と「同等」と認めたとき”と約款で定めているためです。 アメリカやヨーロッパなど、いわゆる先進国であれば、ほぼ日本と同等の病院・診療所として取り扱われます。英語での診断書提出が原則ですが、フランス語・ドイツ語などでも一般的にお取扱い可能です。ただし、英語以外ですと提携会社などで翻訳するので、お支払いまで1か月程度の時間がかかることがあります。アメリカ・ヨーロッパ諸国以外では、中国や韓国、タイなどのアジア諸国で、各国語で記載された診断書による請求も比較的多いです。

では、アフリカなど発展途上国で入院・手術した場合は、お支払い対象となるのでしょうか。

各国とも都市部には日本と同等と判断できる病院・診療所があります。そこで、入院や手術をした場合はお支払い対象となる可能性が高いと思います。問題は、アフリカで現地人が住む地方や南米の山奥で入院や手術をした場合、日本と同等の病院・診療所と保険会社が認めるかどうかは、取扱いが分かれるところです。

実際の請求事例で、インドで急性虫垂炎(盲腸)になり、入院・手術を受けたお客さまの請求を取り扱ったことがあります。診断書を見た時には、英語ではないことだけは分かりましたが、翻訳の結果、ヒンディー語で記載されていました。その事案は、翻訳に3週間ほど時間がかかりましたが、診断書の内容に特段問題点がなかったため、お支払いすることができました。

仮に加入後2年以内で、診断書に”既往症は肺がん”と記載されていたとしたら、告知義務違反で契約が解除になる可能性があります。告知義務違反の立証責任は、保険会社側にあります。インド人医師が書いた診断書だけで、保険会社が契約解除を主張するかは微妙なところです。おそらくは、日本の医療機関で肺がんの受診履歴を調べてから、お支払いか契約解除かを判断することになるでしょう。

別の事例ですが、アフリカのとある国で胃がんと診断されたと、がん保険の請求がありました。この時の診断書も現地語記載されていたため、翻訳前は何語で書かれているかさえ、当然ながらまったく理解できませんでした。日本と同等の病院・診療所との判断が困難であったこと、請求金額が大きかったこともあり、アフリカでの診断書だけではお支払いせず、お客さまが帰国後に日本の病院で入院、手術をした診断書を提出いただいてから、無事にお支払いとなりました。

また、まことに残念なお話ですが、海外診断書による不正請求は一定程度あります。保険会社では不正請求の対策として、診断書だけではなく、領収書の提出やパスポートの渡航履歴の写しを求めたり、日本の病院での治療後にお支払い可否を判断するケースもあります。

今回の結論として、海外での入院・手術などの請求には原則英語の診断書が必要ですが、現地語での請求も可能です。海外の医療費は概ね高額ですが、少しでも治療費の足しにはなりますので、面倒くさがらず請求されることをお勧めいたします。

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